
9月の代表メッセージ
☆2026年9月19日☆
[いじめから子供を守ろう メールマガジン]
◇ 代表メッセージ ◇
■□ 教師は、善悪を教えるべき □■
9月は雨が多い月になりました。
「秋の長雨」という言葉は、死語に近いと感じていたのですが、そうでもないようです。
久しぶりに雲が去った先日の晩は、満月ではないのですが、月が明るく輝いて見えました。
道ばたの草むらからは、秋の虫の大合唱が聞こえてきて
文化祭の季節の訪れを感じました。
話はかわりますが、
報道によると、未就学児である保育園児がいじめを受け、
卒園後、PTSDを発症し、9月8日には
横浜市が設置した第三者委員会による報告書が公表されたとのことです。
未就学児は「いじめ防止対策推進法」の対象外ですが、幼稚園、保育園でもいじめは起きます。
私たちの相談経験では、職員の対応が後手後手にまわるケースが多くあります。
一つの原因としては、小中学校に比べて、いじめに対する危機意識がかなり低いからだと思います。
小さな子たちを相手にしているので、子ども同士の小さなトラブルが日常茶飯事で
PTSDになるような事件だと感じないのではないでしょうか。
保育園や幼稚園でも「善悪のけじめ」をしっかり教えてあげることは、
子どもたちの将来を守ることにもなるはずです。
教員の質の低下が問題視されることが多くなってきましたが、
とんでもないとしか言えないような事件が起きました。
9月15日、東京都の大島で
生徒と共に窃盗事件を起こして、都立高校の教員が逮捕されました。
TBSのニュースを引用します。
——
東京都立高校の教諭の男が、勤務する高校の男子生徒2人とともに
住宅に侵入して盗みをしようとしたとして警視庁に逮捕されました。
教諭は高校生に空き巣や盗品の売却方法をアドバイスしていたとみられています。
《中略》
捜査関係者によりますと、
木村容疑者らは当初、住宅に人はいないと思いこみ施錠されていない窓から侵入しましたが、
その後、室内に買ったばかりの野菜が置かれていたことなどから住人がいると気づき、
何も盗まず逃げたということです。
《中略》
木村容疑者は高校生に
「仏壇の『おりん』は純金で高く売れるから探した方が良いよ」などとアドバイスしたり、
盗んだ品物をフリマサイトで売却する方法を教えたりしていたとみられています。
——
朝日新聞には、
——-
警視庁はこれまでに、6件の空き巣事件をめぐり、
同じ高校に通っていた少年計6人を窃盗などの疑いで逮捕した。
このうち2人が今回の事件にも関与したとみられ、
少年らの供述から、木村容疑者が関わった疑いが浮上したという。
——-
と出ています。
大島では、これまでほとんどなかった空き巣被害が、1月以降多発するようになったと言います。
テレビ朝日のニュースでは、窃盗関与を疑う声は以前からあったという報道もされています。
同じ学校の生徒が6人も逮捕されていて、
教員が盗品の換金などのアドバイスまでしていたというのですから、まさに驚きです。
「世も末だ」という言葉がありますが、ここまで教員の質は低下しているのでしょうか。
新聞では、セクハラや性加害事件などで、懲戒処分される教員の不祥事が、頻繁に報道されています。
私たちが扱っているいじめ相談においても、教師がいじめを無視したり、被害者に嫌がらせをしたり、
いじめに加担するようなとんでもない教師も現実に存在します。
窃盗グループの生徒だけでなく、周りにいる生徒にも気付かれていたようですので、
この窃盗事件では、事件を隠そうともしていないように見えます。
教職までとった人間がこんな事件を引き起こすという背景を考えると
何やら恐ろしい気がいたします。
何が正しくて、何が悪いのか、何が間違っているのか、小さい頃から、
数え切れないくらい聞いているはずです。
しかも、自らを律することの大切さも聞いたはずです。
まじめに勉強もし、単位もとってきたはずです。
人間には「やりたい」ことや「欲しいもの」があります。
その「欲」をどのようにコントロールするかというところに
自らの人生との戦いがあり、欲に打ち克ってゆくこと「克己心」が、
社会生活を送るためには必要不可欠なことだと考えます。
「欲」のままに生きたら、助け合いなどは存在しなくなります。
動物的属性の欲を統御するように心がけなくてはならないはずです。
「忖度(そんたく)する」という言葉もありますが、
お互いに思いやりをもって、助け合って生きていくところに、社会が成り立ち
安心して生活していくことができるはずです。
「優しさ」という言葉の代わりに「自己中に生きよ」という言葉が幅をきかせているのでしょうか。
西洋的には「汝の隣人を愛せよ」、
東洋的に「己の欲(ほっ)せざる所は人に施すこと勿れ」という精神が
教育の世界から失われてしまっているのではないかと不安になります。
改めて、教育の世界から「善と悪」の区別がなくなったら、一体何が残るのでしょうか。
人間の「動物化への道」、つまり精神的な退化しか残らないように感じます。
心ある先生方は、「善悪をしっかりと教えることの重要さ」を訴えていらっしゃいます。
倫理観のある子どもたちを育てるためにも、
頑張っている先生を応援していきたいと思います。
文化の秋、運動の秋、子どもたちにとっても楽しいことも多い季節だと思います。
その中で「力を合わせる」ということを学んでいくことだと思いますが、
些細なぶつかり合いが、いじめを引き起こすこともあります。
何か気になることがおきましたら、ご遠慮なくご相談下さい。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明